みなさんは、舞台の上で光がどんな役割を果たしているか、考えたことがありますか?
演劇やミュージカル、ダンス、ライブ…どんな舞台でも「照明」は欠かせない存在です。ですが、照明はただ“明るくする”ためだけにあるのではありません。
実は舞台照明は、物語の空気をつくり、登場人物の感情を表現し、観客の目を舞台上の「見るべき場所」へと導いてくれる、舞台全体の「語り手」でもあるのです。
◯ 照明の5つの役割
舞台照明には、次のような目的があります。
- 視認性(Selective Visibility)
→「見えること」。観客に、役者の顔や動きがきちんと見えるように照らす。 - 形の表現(Revelation of Form)
→光と影で、人物や物の“立体感”を出す。平面的でなく、リアルに感じられるように。 - 構図(Composition)
→舞台全体のバランスをとり、美しい画面をつくる。 - ムードの演出(Mood)
→光の色や強さ、動きで“感情”を伝える。喜び・悲しみ・怒りなどを照明で表現する。 - 情報の伝達(Information)
→時間・場所・天候など、セリフでは語られない情報を照明で伝える。
たとえば、夕暮れの公園、曇り空の海辺、深夜の部屋…セリフがなくても、「今どこで、いつなのか」が伝わるのは照明も説明しているからです。
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【中編】照明デザインの基本:Key LightとFill Lightってなに? – 日本コーバン照明のブログ
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【後編】照明の「性質」と「力」を知る – 日本コーバン照明のブログ
最後に、舞台照明がもつ4つの“コントロールできる性質”を紹介します。これらを使いこなすことで、照明は舞台上で驚