Eos ファミリーには、サブマスターをより柔軟に活用できる「Shielded(シールド)サブマスター」という機能があります。
これは特定のチャンネルを 他の操作から隔離して、そのサブマスター専用のコントロールにする 方法です。
今回は、この便利な機能の使い方と活用例をご紹介します。
🔹 Shielded サブマスターとは?
通常、サブマスターに記録されたチャンネルは、キューや他のサブマスター、手動操作の影響を受けることがあります。
しかし、Shielded を有効にすると以下のように動作が変わります:
- そのサブマスターと [Park] 以外からは一切コントロールできない
- 優先度は「10より上」の特別扱い(最優先)
- シールド対象のチャンネルは 黄色表示され、小さな “s” が付きます
- キューや他サブに同じチャンネルがあっても 無視され、Shielded が優先

まさに「このチャンネルはこのサブ専用」という状態を作ることができます。
🔹 使い方(基本手順)
- 対象チャンネルを選択して記録
[1] [Thru] [5] [At] [Full] [Enter] [Record] [Sub] [1] [Enter]
→ サブ1にチャンネル1〜5を記録。 - Submaster Properties を開く
- [Sub] [1] を選択し、プロパティ画面を表示。
- {Shielded} を ON にする。
- 確認
- Live画面でチャンネルが黄色表示になり、小さな “s” が付きます。
- 以降はこのサブとParkだけで操作可能になります。

🔹 活用シーン
- 客席灯(ハウスライト)
→ キューに影響されず、オペレータが独立して上げ下げできる。 - 安全灯・作業灯
→ 本番中に誤ってキューで消える心配なし。 - 特殊効果灯
→ リハーサル時など、演出とは切り離して扱いたい場合に便利。 - ビジュアライザー内のオブジェクト(幕など)
→ 独立制御をしたい、マニュアル操作(Select Active)などとも切り離した操作ができる。
🔹 複数シールド時の動作
同じチャンネルを複数のシールドサブに入れることも可能です。
その場合は、Eos の設定に応じて HTP(Highest Takes Precedence = 高い値優先) または LTP(Latest Takes Precedence = 最後に動いた方優先) で制御されます。
🔹 まとめ
Shielded サブマスターを使えば、
「この灯りだけは絶対に独立して操作したい!」というニーズに応えることができます。
実務では、客席灯や安全灯の管理に特に役立ちます。
ぜひ現場で活用して、Eos の運用をさらに快適にしてみてください!