こんにちは、日本コーバン舞台照明事業部です。
これまで「台本分析」の基本から応用までご紹介してきました。今回は、その内容をギュッとまとめ、舞台照明の現場でどう活かすかをお伝えします!
目次
🎭 台本分析とは?
台本分析は、明かりづくりを効率的に進めるために、作品の全体像や登場人物の心理を事前に把握する作業です。
これを行うことで、舞台照明も「ただ明るくするだけ」ではなく、物語の流れや感情、テーマを光で表現できるようになります。
💡 台本分析のポイント
1. 物語の背景を把握する(与えられた状況)
- どこ?いつ?どんな環境?
地理、時代、季節、時間帯、経済・政治・社会・宗教の背景を確認。 - キャラクターの心情や過去
台詞から物語前の出来事や登場人物の態度を読み取る。
→ 照明で「時代感」「緊張感」「場所の雰囲気」を作れる!

2. セリフからヒントを得る
- 言葉のリズムや響き、比喩やイメージをキャッチ。
→ セリフの雰囲気を照明で補強!心情を伝える光づくりに役立つ。

3. 行動の流れを整理(劇的行動)
- 物語をシーンや行動単位に分解。
- 各シーンの目的や転換点を把握して、照明の切り替えや演出の準備を。
→ 「どこで」「どのくらいの速さで」「どんな光にするか」を決めやすい!
4. キャラクターの心理を照明で表現
- その人の欲望、意志、価値観を光で映す。
例:強い意志=鋭い光、優しさ=柔らかな光 - 心情や緊張感を反映する照明操作を意識。

5. 物語のテーマを光で伝える
- 作品全体の「メッセージ」や「雰囲気」を、色味・動き・明るさで象徴する。
→ 例:希望=明るい白光、絶望=青や闇の中の光

6. テンポとムードを決める
- 各シーンの進行速度(遅い・普通・速い)を設定。
- シーンごとのムード(緊張、安堵、喜び)を整理。
→ 明かりを考える前に照明の準備と心構えを整えよう!

🎇 照明スタッフにとっての台本分析の価値
台本分析をすると、舞台全体(と物語)の「流れ」と「意味」が見えてきます。照明でその「意味」を伝え、観客に深い感動を与えることができます。
私たち日本コーバン舞台照明事業部は、こうした舞台づくりを光でサポートします!
📢 次回もお楽しみに!
照明機材の紹介や、現場で役立つ情報をこれからも発信していきます。
舞台照明に関するご質問やご相談は、お気軽に日本コーバンまで!
現場に合わせた機材・ソフトのご提案、演出に関する技術サポートなども対応可能です。