こんにちは、日本コーバン舞台照明事業部です。
Eosコンソールには、灯体を「動かす」ためのエフェクト機能がいくつかありますが、その中でも特に便利なのが「Focus Relative Effect」です。
この記事では、「FocusのRelative Effectとは何か?」から「どう使うか」「演出にどう活かせるか」まで、実践的に分かりやすく解説します!
◆ Relative Effect って何?
まずRelative Effectとは、「現在の値からどれだけ“ズラすか”」という相対的な動きを与えるエフェクトのことです。
◆ Focus Relative Effectとは?
✅ Pan / Tilt(パン・チルト)を揺らす・回す・スイングさせる動きのエフェクトです。
- 現在のフォーカス位置を起点に、相対的な動きが加わる
- チャンネルごとに「現在の向き」をベースにして動く
- スケールやスピード、形状などが自由に調整可能
◆ 作り方の基本ステップ
🔧 ① エフェクトを作成
[Effect] [901] [Copy To] [20] [Enter]
[Effect] [20] {Type} {Focus}
➡ 既存のFocus Effectをコピーしてカスタマイズ!
🔧 ② パターンの形を描く
{Edit} → {Clear} → グラフ上にドラッグして描画 → {Apply}
- グラフの横軸=Pan、縦軸=Tilt
- デフォルトは円形ですが、自由に描けます!
◆ よく使うパターン例
パターン名 | 動きのイメージ | 用途例 |
---|---|---|
Circle | 円を描くように動く | バンド照明のループ演出など |
Line | 左右/上下にスイング | スポット移動や緩やかな追従 |
◆ 効果の細かい設定ポイント
パラメーター名 | 内容 | 操作方法例 |
---|---|---|
Cycle Time | 1周にかかる時間 | {Cycle Time} [5] [Enter](5秒で1周) |
Scale | 動きの幅(%で指定) | {Scale} [3][0] [Enter](30%で小さめ) |
Grouping | 同時に動く灯体の単位 | {Grouping} [2](2台ずつ同じ動き) |
Trail | 次の灯体がどれだけ遅れて動くか(%) | {Trail} {25%}(ウェーブっぽく動く) |
Axis | 横/縦/両方に動かす | Encoderで「Axis」選択 |
Entry/Exit | エフェクトの開始・終了方法の指定 | {Entry} {Immediate} など |
🔎 Trailが「Solo」なら1台ずつ順番に動くアニメーションに!
◆ 実用例:ウェーブ状にフォーカスが流れる効果
- Focus Effect 20
- Circleパターンを横長に引き伸ばす
- Cycle Time = 6秒
- Scale = 50%
- Grouping = Spread(全灯体バラバラ)
- Trail = 20%
➡ 上手に使うと、舞台上を波のように灯体が動く演出が可能!
◆ よくあるミスとその対策
ミス例 | 解決策 |
---|---|
動きが全く見えない | ScaleやCycle Timeがゼロになっていないか確認 |
全灯体が同じ動きをしてしまう | GroupingやTrailをSpreadまたは%で設定しよう |
特定の灯体だけ動かない | 適用しているEffect NumberとChannelを再確認 |
動きが速すぎて酔いそう… | Cycle Timeを長く(10秒〜)設定すると自然に |
✅ まとめ:Focus Relative Effectは「動きの演出」のベースになる
特徴 | 内容 |
---|---|
柔軟性 | パターンも動き幅もスピードも自由自在 |
実用性 | リズム感のある動きが簡単に作れる |
演出効果 | シーン転換・間奏・MC中の演出に最適 |
今後も、日本コーバン舞台照明事業部では、Eosコンソールの機能を舞台現場でどう活用できるか?という視点で、分かりやすくご紹介してまいります。
「ムービングライトでこの演出できる?」
「FocusエフェクトをSubに入れて使いたい!」などのご相談もお気軽にどうぞ!