ETC Eos卓におけるフィルター機能の使い方徹底解説!パレット・プリセットを効率的に管理しよう

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こんにちは、日本コーバンです!
この記事では、ETC Eos卓の「フィルター機能」を使って、パレットやプリセットを効率よく作成・管理する方法を解説します。この機能を使いこなせば、不要なデータを避け、必要な情報だけを記録することで、作業効率を格段に向上させることができます!

「フィルター機能を活用することで何ができるのか?」から「具体的な使用例」まで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。


目次

1. フィルター機能とは?

フィルター機能とは、プリセットやパレット、キューなどを記録する際に、記録対象となるパラメーターやアトリビュートを限定するための機能です。

例えば、ある灯体のズームやエッジの設定だけを記録したい場合、フィルター機能を使うことで他の不要なデータ(例えばゴボやシャッターなど)を記録しないように制御することができます。

この機能を活用することで、シンプルで効率的なデータ管理が可能となり、後々の編集や再利用時にも便利です。


2. フィルターを使わない場合の問題点

フィルター機能を使わずにパレットやプリセットを記録すると、以下のような問題が発生する可能性があります。

例1: ビームパレットの場合

ズームやエッジだけを記録したいのに、ゴボやシャッターなどの不要なアトリビュートが一緒に記録されてしまうことがあります。その結果、呼び出した際に意図しないデータが適用され、操作が複雑化してしまいます。

例えばですが自分はゴボの回転などは回転以外のパラメーターは引っかかってほしくないので、「Gobo Ind/Spd」というスピードのアトリビュートをフィルターで指定してこのパレットを作りました。

フィルターを使用しないと起こる可能性のあること

プリセットを記録する際に、FocusとZoomの情報だけを記録したい場合でも、IntensityやColorなど他の不要なデータが含まれてしまうことがあります。このため、呼び出した際に本来意図していないデータが反映されてしまい、リハーサルや本番で混乱を招くことも。

このような事態を防ぐために、フィルター機能の活用が重要です。


3. フィルター機能の基本的な使い方

1. フィルターの設定方法

フィルター機能は、記録する際に対象となるパラメーターやアトリビュートを選択して制御することができます。以下は、基本的な操作手順です:

  1. 記録対象を選択
    まず、記録したい灯体やアトリビュートを選択します。
  2. フィルター条件を指定
    必要なパラメーター(例: ZoomとEdge)のみを指定して記録します。これにより、他の不要なデータは記録されません。
  3. [Record] コマンドを入力
    パレットやプリセットを記録する際に、フィルターを適用するコマンドを使用します。

2. フィルター適用後の効果

フィルターを設定して記録したパレットやプリセットを呼び出すと、指定したパラメーターだけが反映されます。これにより、意図しないデータが適用される心配がなくなります。


4. ライブテーブルでのフィルター活用

フィルター機能は、記録時だけでなく、ライブテーブルの表示内容を制御する際にも使用できます。この機能を使えば、特定のパラメーターを非表示にすることで、より作業に集中できる環境を作れます。

操作手順:

  1. マニュアル画面を選択した状態で、
    • 卓の場合: [Data]キーを長押し
    • PC(Nomad)の場合: CIAフィルター画面を開いて[Data]キーを押す
  2. フィルター項目を選択し、非表示にするパラメーターを指定します。

この操作により、ライブテーブル上で不要な情報を排除し、見やすい画面を構築できます。


5. フィルター機能を活用した具体例

1. ビームパレットの作成

例えば、ズームとエッジだけを記録したい場合:

  • 記録対象の灯体を選択します。
  • [Record]コマンドを実行し、フィルターで「Zoom」と「Edge」のみを指定して記録します。
  • 呼び出す際は、指定したアトリビュートのみが反映され、ゴボやシャッターなど他のパラメーターは影響を受けません。

2. アトリビュートの除外

特定のアトリビュートを除外して記録したい場合:

  • フィルターでIntensityやColorを除外します。
  • Ch# 『- intensity – Color』Record と、マイナス インテンシティ、マイナス カラーの入力します。
  • 必要なデータだけを記録することで、プリセット呼び出し時の不必要な変更を防ぎます。

6. フィルター機能のメリット

  1. 効率的なデータ管理
    必要な情報だけを記録することで、操作ミスや混乱を防ぎます。
  2. 作業時間の短縮
    不要なデータの削除作業が不要になり、スムーズな作業が可能に。
  3. 本番での安定性向上
    意図しないデータ呼び出しを防ぎ、リハーサルや本番でのトラブルを軽減します。

7. まとめ

ETC Eosのフィルター機能を活用することで、照明プログラミングがより簡単で効率的になります。この機能を使えば、記録や編集の際のミスを防ぎ、シンプルかつ柔軟な操作が可能になります。

フィルター機能は、特に複雑なプロジェクトや多くの灯体を扱う現場でその威力を発揮します。ぜひこの機会に試してみてください!

日本コーバンでは、ETC Eosを使いこなすための様々な情報を発信中です。次回のブログ記事やYouTube動画もお楽しみに!

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この記事を書いた人

こんにちは、Tommyです。日本コーバン株式会社の舞台照明事業部で働いています。舞台照明、特にミュージカルやお芝居が大好きで、大学時代にはブロードウェイミュージカルへの情熱からアメリカに留学しました。大学ではもちろんシアターを専攻し、そこで照明デザインやプログラミングを学びました。

休日にはブロードウェイミュージカルを観に行くのが趣味で、頭の中はいつもお芝居と舞台照明のことでいっぱいです。今、特に力を入れているのは、ETC Eosという照明卓の素晴らしさを広めること。このブログを通じて、照明やプログラミングがもっと身近になるように、そして皆さんの作品作りに少しでも役立てるよう、頑張りたいと思っています。

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