舞台照明の世界で「Eosファミリー」といえば、その操作性や表現力の高さで世界中のプロに愛されているコンソールシリーズです。
しかしEosの魅力は“照明操作”だけではありません。
実は、他部門や外部システムとシームレスに連携し、ショー全体をコントロールできる“司令塔”としての役割も果たします。

今回は、「Eosでできること」をテーマに、その多彩な連携機能をご紹介します。
1. システム全体と“会話”するコンソール
Eosは、同じEosファミリー同士はもちろん、異なるメーカーやジャンルの機材ともスムーズに通信できます。
舞台・コンサート・イベントの現場では、MIDI機器やSMPTEタイムコード、メディアサーバー、建築照明システムなど、多様なネットワーク機器が使われています。
Eosはそれらと情報をやり取りし、指令を受けたり、逆にトリガーを送ったりすることで、ショー全体の統合制御を実現します。
2. DMXゲートウェイで柔軟なデータ配信
DMXゲートウェイを使えば、会場内の必要な場所にDMXポートを配置可能。
RDMで灯具の設定も遠隔管理でき、さらにメイン卓とバックアップ卓の切り替えもスムーズ。
これにより、トラブル時の対応もスピーディーで安全です。




3. タイムコードで完全同期
音響・映像・舞台装置など、他部門との演出タイミングを合わせるためによく使われるのがタイムコード。
Eosはタイムコードの特定ポイントに応じて自動的にコマンドを実行できるため、部分的な自動化からショー全体の完全自動化まで対応可能です。


4. フォーカスリモートで自由な操作
舞台上や客席からでも、照明の調整やキューの実行ができたら便利ですよね?
EosならETCpad(有線接続の専用タブレット)や**スマホアプリ(iOS/Android対応)**を使って、場所を問わず基本操作が可能。
仕込みやリハーサル時の効率が格段に向上します。






5. リモートトリガーで“ここぞ”の瞬間を制御
Eosはアナログ信号やネットワーク信号(UDP、シリアル、接点入力など)を使って、他システムからの指令を受けてマクロを実行可能。
逆にEosから外部機器へ信号を送ることもでき、一度きりの大事な演出を確実にコントロールできます。
6. OSCで無限に広がるカスタム連携
**OSC(Open Sound Control)**は双方向通信が可能なネットワークプロトコル。
Eosは豊富なOSCコマンドを標準搭載しており、他システムとのトリガーやステータス共有が簡単に行えます。
さらに、プログラミングや自作ハードを使えば、オリジナルのOSC機器やアプリを作成し、唯一無二のショーコントロールを実現できます。
7. 建築照明システムとの連動
劇場やホールでは、建築照明や館内設備とEosが共存しています。
Paradigmなどの建築照明コントローラーと連携し、「客入れ開始」や「終演後の消灯」を自動化。
UDP・OSC・シリアル・接点入力など、さまざまな方法で情報をやり取りできます。





まとめ:Eosは“照明卓”を超えたショーの司令塔
Eosは単なる舞台照明用コンソールではなく、会場全体・演出全体を一元的にコントロールできるプラットフォームです。
機器間の通信、データ配信、タイムコード同期、リモート操作、カスタム連携など、演出の自由度と安全性を大幅に高める機能が揃っています。



