【前編】誰でもわかる!舞台照明に活かす「台本分析」の秘密

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こんにちは、日本コーバン舞台照明事業部です。
今回は、舞台照明の現場で大いに役立つ「台本分析」のポイントを、初心者にも分かりやすく解説します!
舞台の照明は、ただ明るさを決めるだけではありません。物語や登場人物の心情、舞台の雰囲気まで「光」で表現する大切な役割があります。では、どのように台本を読み解けば、効果的な照明を作れるのでしょうか?


目次

台本分析とは?

舞台作品を「台本(脚本)」から理解するための方法です。演出家や俳優がよく使いますが、照明スタッフにとっても非常に役立ちます。
台本の中には、舞台の設定(場所や時代)、登場人物の背景、会話の雰囲気、物語の流れなど、照明デザインのヒントがたくさん詰まっています。


照明に必要な台本分析のポイント(前編)

1. 物語の背景を知る(環境要素)

まずは台本の冒頭や説明を読んで、以下をチェック!

  • どこで物語が進む?(例:都会、森、室内)
  • 時代・季節・時間帯は?(例:現代の夜、冬の朝)
  • 社会や政治背景は?(例:戦争中、平和な時代)
  • 宗教や文化的背景は?(例:厳格な宗教、自由な社会)

→ 照明で「時代」や「場所」を表現するヒントに。
(例:昔の物語なら暖色系、未来的な物語ならクールな青白色)


2. 登場人物の心情を探る

キャラクターのセリフや行動から「どんな感情を持っているか」を読み取る。

  • 怒り、不安、喜び、悲しみ……
  • セリフの口調(短い・長い、力強い・弱々しい)

→ 照明で心情を強調!
(例:怒りのシーンは赤系の強い光、不安な場面は揺らぐライトや影を活用)


3. 物語の展開をつかむ(劇的行動)

  • 台本を「シーンごと」に分け、何が起こるかを簡単にまとめる。
  • 各シーンの「転換点(誰かが入る・出る、話題が変わる)」を見つける。

→ シーンごとの照明切り替え(フェード、カット、色変化)の計画に役立つ!
(例:転換点で一気に明るさを変えて観客の視線を誘導)


4. 台本から色やイメージを感じ取る

セリフの中に「色」や「比喩」が登場することがあります。

  • 例:「冷たい光のような目」「夕焼けのような雲」
    → 台本に出る言葉をヒントに、照明の色味や質感を考えると、舞台全体に統一感が出ます!

現場に合わせた機材・ソフトのご提案、バージョンに関する技術サポートなども対応可能です。

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この記事を書いた人

こんにちは、Tommyです。日本コーバン株式会社の舞台照明事業部で働いています。舞台照明、特にミュージカルやお芝居が大好きで、大学時代にはブロードウェイミュージカルへの情熱からアメリカに留学しました。大学ではもちろんシアターを専攻し、そこで照明デザインやプログラミングを学びました。

休日にはブロードウェイミュージカルを観に行くのが趣味で、頭の中はいつもお芝居と舞台照明のことでいっぱいです。今、特に力を入れているのは、ETC Eosという照明卓の素晴らしさを広めること。このブログを通じて、照明やプログラミングがもっと身近になるように、そして皆さんの作品作りに少しでも役立てるよう、頑張りたいと思っています。

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