こんにちは。日本コーバンのトミーです。
舞台照明のオペレーション中や仕込み・リハーサルの場面で、こんな疑問を感じたことはありませんか?
「あれ?このチャンネル、なんで点いてるの?」
「誰がこの値を出してるの?」
「どのCueやSubmasterがこの灯体を動かしてるの?」
そんなときに頼りになるのが、Eosコンソールの【About(アバウト)】キーです!
今回は、この「ちょっと地味だけど超便利」なAboutキーの使い方と活用シーンを、実例を交えてわかりやすくご紹介します。
◆ Aboutキーって何?
Aboutキーは、チャンネルやキューなどの情報を調べるための「問い合わせ」キーです。
中でも一番よく使われるのが:
✅ 「このチャンネルに今出ている値は、どこから来ているのか?」を調べる機能
つまり、「この光、誰が出してるの?」に答えてくれる、照明オペレーターの探偵ツールです!
◆ 実際の使い方
🔍 例1:今点灯しているチャンネルの出力元を知りたい!
[About] [チャンネル番号] [Enter]
すると、CIA(画面下部)に以下のような情報が表示されます:
- このチャンネルの現在の値
- その値を出している「ソース」:キュー・サブ・エフェクトなど
- どのCue List、どのPriority(優先度)か

🔍 例2:Submasterがかかってるのか調べたい!
[About] [Sub] [1] [Enter]
→ Submaster 1に割り当てられているチャンネル情報や、現在の出力割合(マスター値)などを確認できます。

◆ Aboutが役立つシーン3選
💡① 「見覚えのない明かり」の正体を突き止める
Cueを再生していないのに灯体が点いている…
→ Aboutでそのチャンネルを調べると、SubやPark、Effectからの出力だと判明!
現場で「なんで光ってるの?」を即解決できる超実践的な使い方です。
💡② Cueの内容が上書きされてしまっている場合
同じチャンネルに対して複数のキューリストやサブが値を出していると、**後勝ち(Highest Takes Precedence)**のルールで上書きされることがあります。
そんなとき、Aboutで確認すると:
- どのソースが出力しているのか
- 他のソースが「負けている」状態かどうか
がひと目で分かります。
💡③ エラーや動作トラブルの原因調査
- 「キュー通りに出てこない」
- 「一部だけ違う色になっている」
→ Aboutで確認すると、パークされている・別キューリストが競合している・バグではなく人為的なミスなど、真の原因が見えてくることも!
◆ まとめ:Aboutキーは“灯体の履歴書”を見るための機能!
ポイント | 内容 |
---|---|
何がわかる? | 出力されている値の「出どころ(ソース)」を確認できる |
使い方 | [About] [チャンネル番号] [Enter] または [About] [Sub] [番号] [Enter] |
便利な場面 | トラブル時の調査/複数キューリスト併用時/SubやParkの確認 |
Aboutキーを使いこなせるようになると、コンソール全体の流れが“見える化”されるようになります。
「今、何がステージを支配しているか」を把握できることは、照明オペレーターとしての大きな武器になります。

今後も日本コーバン舞台照明事業部では、Eosコンソールのプロ機能をわかりやすく解説してまいります。
「このキーも取り上げてほしい」「もっと深掘りしてほしい」などのリクエストも、ぜひお気軽にお寄せください!