舞台照明の照明卓 ETC Eos – 「グループの使い方」

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はじめに

舞台照明のプログラミングにおいて、ETC社のEosはその強力な機能と使いやすさで多くのプロフェッショナルから支持を受けています。今回のブログでは、そのEosの中でも特に便利な「グループ機能」について紹介します。この記事では、基本的な使い方のサマリーと、動画で紹介しなかった他の使い方を詳しく解説します。

グループ機能の基本的な使い方

まず、グループ機能の基本的な使い方について簡単におさらいしましょう。グループは、複数のチャンネルを一つのまとまりとして管理・操作するための機能です。これにより、一度に複数のチャンネルに対して操作を行うことができ、作業効率が飛躍的に向上します。

グループは、特定のチャンネルを素早く呼び出すためのチャンネル選択ツールです。例えば、「ムービングライトすべて」や「シーリングライトすべて」「フロントライトすべて」といったように、自分が使いやすいくくりで機材を管理・プログラミングすることができます。これにより、いちいちチャンネルを個別に指定する手間が省け、迅速かつ効率的に操作が可能となります。

例えば、ムービングライト全てを一つのグループにまとめておけば、そのグループを呼び出すだけで簡単に全てのムービングライトを操作できます。同様に、特定のシーンで使用するフロントライトをグループ化することで、そのシーンに必要な設定を一度に呼び出すことができます。

詳しい使い方については、以下の動画をご覧ください(4:32):ETC Eosのグループ機能の使い方

グループの作成手順

  1. ブラインド画面に入る: グループを作成するためには、まずブラインド画面に入ります。
  2. チャンネルを指定する: 選択したいチャンネルを指定します。
  3. グループ番号を指定する: [Group] ボタンを押し、グループ番号を入力して [Enter] を押します。
  4. グループにチャンネルを追加する: グループに入れたいチャンネルを選んで [Enter] を押します。

これで、指定したチャンネルがグループに追加されます。

選択順序の重要性

チャンネルを選ぶ順番もグループの意味に影響します。例えば、以下のような選択順序の場合:

  • 順番に選ぶ: 1, 2, 3, 4, 5
  • 逆順に選ぶ: 5, 4, 3, 2, 1

これらは同じチャンネルを含んでいますが、選択順序によってグループ内での意味合いが異なります。特定の操作やエフェクトを適用する際に、この順序が影響する場合があります。例えば、フェードインやフェードアウトのタイミングが異なるなどの影響があります。

グループ機能の応用

基本的な使い方に加えて、グループ機能はサブマスター、キュー、プリセット、パレットからチャンネルを集めることも可能です。これにより、より複雑な照明操作もシンプルに行うことができます。以下にいくつかの例を挙げて説明します。

キューからチャンネルを集める

例えば、キュー1に含まれる全てのチャンネルを選択したい場合、以下の操作を行います。

  • [Group] [Cue] [1]

サブマスターからチャンネルを集める

サブマスター3に含まれる全てのチャンネルを選択したい場合、以下の操作を行います。

  • [Group] [Sub] [3]

インテンシティパレットからチャンネルを集める

インテンシティパレット5に含まれる全てのチャンネルを選択したい場合、以下の操作を行います。

  • [Group] [Int Palette] [5]

まとめ

Eosのグループ機能を活用することで、照明の操作がより効率的になり、複雑な設定もシンプルに行えるようになります。基本的な使い方から、キューやサブマスター、パレットを活用した応用方法まで、様々なシーンで役立つでしょう。さらに詳しい使い方や応用テクニックについては、今回のブログや動画を参考にして、ぜひ実際の操作に取り入れてみてください。

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この記事を書いた人

こんにちは、Tommyです。日本コーバン株式会社の舞台照明事業部で働いています。舞台照明、特にミュージカルやお芝居が大好きで、大学時代にはブロードウェイミュージカルへの情熱からアメリカに留学しました。大学ではもちろんシアターを専攻し、そこで照明デザインやプログラミングを学びました。

休日にはブロードウェイミュージカルを観に行くのが趣味で、頭の中はいつもお芝居と舞台照明のことでいっぱいです。今、特に力を入れているのは、ETC Eosという照明卓の素晴らしさを広めること。このブログを通じて、照明やプログラミングがもっと身近になるように、そして皆さんの作品作りに少しでも役立てるよう、頑張りたいと思っています。

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